【2019年11月6日】ウェブマスターオフィスアワーまとめ【要点も解説】

ウェブマスターオフィスアワー20191106

今月もウェブマスターオフィスアワーが公開されました。

オフィスアワーとは、Googleの中の人がSEOに関する質問に何でも答えてくれる会で、毎月youtubeに動画がアップされます。

SEOのトレンドや施策を知るのに役立ちますし、知識も身につけられるので、SEOを勉強したい方は見ておいた方が良いです

今回は、少し遅くなってしまいましたが、11月6日に公開されたオフィスアワーの内容をサクッとご紹介します。

ちなみに、本編動画は下記になります。

 

また、前回の放送分は下記でまとめています。

【2019年10月2日】ウェブマスターオフィスアワーまとめ【要点も解説】

今回のオフィスアワーの個人的なトピック

ブロック

まずは、今回の放送で重要であった情報を3つ紹介します。

  • ChromeがhttpコンテンツをブロックすることはSEOに影響を与えるか
  • 重複コンテンツのデメリットについて
  • FAQコンテンツのリッチリザルト実装について

順に解説していきます。

ChromeがhttpコンテンツをブロックすることはSEOに影響を与えるか

一時期、Chromeで”https”ページを表示する際に、そのページ内にある”http”要素が表示されなくなるという話が話題になりました。

下記がGoogleの公式発表です。

No More Mixed Messages About HTTPS

たとえば、httpsページで、画像のみhttpの形式で表示される仕様になっていると、その画像は表示されなくなるわけです。

これは、ユーザーを守るための措置で、httpsサイトとして安全性に問題がないと思っているサイトでも、一部の要素がhttp形式だと、第三者からの通信を傍受される可能性があったためです。

本題は、こうしたブロックが、Googleロボットがページを読み取る際にも適用されるのかどうかという点です。

人間がChromeでhttp要素を見れなくなるように、Googleロボットもhttp要素を読み込めなくなるのでは?という懸念が随所であったわけですが、今回Googleが公式にその疑惑を否定しました。

ですので、httpコンテンツがブロックされて、ユーザーから見れなくなったとしても順位には直接の影響はありません。

ただ、実際にはそれでも問題があるのではないか?とこの質問を投げかけた、SEOの専門家がブログで警鐘を鳴らしています。

Googlebotが混合コンテンツを読み込まなくなるかも、Chromeのセキュリティ強化はSEOにも影響あり

実際に順位に影響するかはわからないですが、ユーザーから見えなくなることは事実なので、そのような要素が自分のサイトにあるかどうかは確認が必要ですね。

ちなみに、ChromeでURLバーの左側に鍵マークがついていれば、問題ありません。一方、ビックリマークなどがついていると、そのページ内にhttp要素があることを示しています。

重複コンテンツのデメリットについて

「自分のサイト内で、重複している内容のページが複数あると、順位が下がる」という話はよく聞くと思います。

ただ、Googleは今回、そのような認識は一部間違っていると言っています。

Googleが言う「重複ページによる悪影響」とは、ほとんど同じページがあるときに、それがどちらかのページに正規化されてしまい、片方のページのみが検索結果に表示されるようになることだそうです。

具体的にいうと「httpページとhttpsページ」「wwwありURLと、wwwなしURL」という風に、全く同じページが生成されてしまっているときに、片方のページに価値が集約されて、検索結果に出るということです。

となると、あまり重複要素がページ間であることを気にする必要は無いかもしれません。

FAQコンテンツのリッチリザルト実装について

最近、FAQのリッチリザルトを実装するサイトが増えています。

FAQのリッチリザルトとは、検索結果上に下記のように表示される、Q&A要素です。

これは、ページ内にある「よくある質問」といった要素を検索結果に表示させることができ、クリック率の向上が見込めます。

しかし、最近ではQ&A要素でないページ要素を、ムリにQ&A形式にして、表示させる例が増えています。これをGoogleは、違反ではないにしろ、本来のGoogleが想定した使い方から外れるため、いずれ対策をするかもしれないとのことです。

実装をしているサイトは動向を見ておく必要がありそうですね。

さて、ここからは、すべての質疑応答の内容を簡略化して、紹介します。

Chromeの混合コンテンツブロックに対する SEO 的影響

質問

2019年12月リリースのChrome79から、httpsサイト内のhttpで記述されている画像やCSSなどを、ブロックするという件について聞きたい。

※Google公式ブログ「No More Mixed Messages About HTTPS」

これは、Chromeで見ている人間だけでなく、Google botがページを見る場合もブロックされるのか?

回答

Chromeの対応とGoogle検索の話は直接関係がないので、心配しなくて大丈夫。

ただ、順位への影響はなくとも、httpコンテンツが表示されないのは、ユーザーにとって大きな影響なので、考慮すべき。

Chrome のセキュリティ強化は Googlebot にも影響するのか?

質問

最新Chromehttpsサイトのhttpコンテンツが非表示になるとしたら、クローラーも読み取れなくなるのか?(前出の質問と同じ)

httpで表示している画像のインデックスに影響が出るのではないか?

回答

クローラーにはこれらの制限は適用されないので、問題ない。クロール&インデックスもされる。

重複コンテンツと扱われやすいサイト

質問

各地のイベント情報をまとめるポータルサイトを運営している。

イベント情報自体が他のサイトと重複しやすいので、評価されづらい…。どうすれば?

回答

「重複コンテンツ」の意味合いを誤解している人が多い。

「他サイトと似ている情報を出している」=「重複コンテンツが多いため順位が下がる」という図式は間違い。

「重複コンテンツ」とは、全く同じコンテンツを出しているミラーサイトや、URLwwwの有無、SSL化の違いによって生まれる、99%同じページのことをGoogleは指している。

そういった場合に、Googleはいずれかのページを正規化ページとして認識して順位をつける。それだけの話であって、重複コンテンツによって順位が下がるという認識はずれている。

今回も重複コンテンツによって順位が下がっているわけではない。

そもそもサイト立ち上げから2ヶ月ほどしか経っていないので、評価がされていない。また、個別のイベント情報だけで順位を上げようとするのではなく、あなたのサイト独自のコンテンツ、特徴、切り口をつくることも大事。

インデックス内容が突然 SP 版になった

質問

PCで検索してもSPページが検索結果に表示されてしまう。canonicalも実装したが改善されない。

回答

そのような事象を確認できなかった。

おそらくだが、MFIに移行した影響ではないか。その際にアノテーションがうまく設定されておらず、SPPCページの関係をGoogleが認識できていなかった可能性がある。canonicalタグを再度見直して。

信頼性を高める方法を教えて下さい

質問

コアアップデートについての公式ブログ記事について聞きたい。

※Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

サイトの信頼性が大事だと言うが、実際信頼性は高めることができるのか。

また、信頼性を高めるために、著者ページが作り込まれた自称専門家のサイトもあるが、Googleはそれらをどう判別するのか?

回答

信頼性を高める方法はGoogleが公式には出していない。

もし雑記ブログなら信頼性はそこまで必要はない。だが、医療領域なら、どこの誰が書いているのかという情報が重要だし、信頼性の評価の一つになる。

品質評価ガイドラインを見て、信頼性をGoogleにどう伝えればよいのかを考えてほしい。

自称専門家のフリをした方がたくさんいるのはそのとおり。著者情報が作り込まれただけのサイトが上位に来ないよう、色々な条件で判断するようにしている

クローキングスパムへの対処法

質問

ページを勝手にコピーされて、コンテンツを利用されるスパムサイトへの対処法について知りたい。今は下記をやっています。

  • Google検索でスパムサイトを発見
  • スパムサイトの挙動を確認
  • サーチコンソールのスパムレポートで報告

他にできることは無いか?

また、スパムサイトから大量の被リンクを貼られているが、サーチコンソールで被リンクの否認をしたほうが良いか?

回答

スパムサイトは、ハッキングされてしまったサイトの場合が多い。

根本的な問題は、ハッキングされていることなので、その旨をスパムレポートで報告してほしい。

また、サーチコンソールで被リンクを否認する必要はない。これで悪影響を受けることは無いはずGoogleはリンク効果をもともと無視しているが、たまたまサーチコンソール上表示されてしまうことがあるだけ。

リンク先がハッキングされた場合の措置

質問

自分のサイトから発リンクしているサイトがハッキングされて、アダルトサイトに改ざんされてしまった場合、悪影響はあるか?

回答

気にしなくて良い。定期的に自サイトのリンク先を確認するといったことはしなくて大丈夫。

もし起きたとしても、自サイトのすべてのリンク先がすべてスパムサイトに向くことはないはずだから。

ちなみに、アダルトサイト=スパムサイトという認識は違う。

セールスコンテンツに FAQ 構造化データ

質問

サイト上の見かけ上はQAコンテンツにして、構造化マークアップをし、リッチリザルトを狙っているサイトは多い。

「おすすめのホテルはどこか?」

「〇〇と△△です」

といった自問自答のコンテンツなど。

当初Googleが想定していたFAQマークアップの使い方と違う気がするが、問題ないのか?

回答

このような単純なFAQ以外の使い方をしているケースは微妙なライン。Google内部でも考えていきたい。現段階でアウトとは言えない。

ただ、無理やりFAQの形式にしても、ユーザーから見たサイトの信頼性は低下するのではないかと思う。

別々の URL からレスポンシブウェブデザイン へ移行するときのリダイレクトの種類

質問

SPURLのリダイレクトには、301302のどちらを使うべきか。

回答

ページがキャッシュされることがマイナスに働く可能性があるときは、302リダイレクトをすべき。それ以外は301と考えればシンプル。

ページがインデックスされない

質問

サイトを公開して、1ヶ月経ったが、トップページ以外の150ページがインデックスされない。

回答

時間の問題。

ページのコンテンツが、外部サイトのリンクをまとめているようなページなので、サイト固有の独自コンテンツを入れることも検討してほしい。

品質評価ガイドラインの使用用途

質問

PUBCONでGoogleのゲイリーが、品質評価ガイドラインを専門の評価者(rater)以外の一般人が使って、検索結果を評価しているケースがあると発言していた。どのように使っているのか?

回答

ゲイリーにTwitterで聞いて。

そもそもrater自体が、ガイドラインを使って検索結果を評価する一般人なので、矛盾しているように感じる。